飲食店開業 資金調達の方法
飲食店を開業するには多額の資金が必要となってきます。
物件取得費、内装工事費、厨房機器など大きい額から食器やカトラリーなどの細かい額、合わせるとかなりの金額になります。
その資金をすべて自己資金で補える方はなかなかいないと思います。
そうした時の資金調達の方法、かかる経費の抑える方法をご紹介します。
融資による資金調達先
まず一般的に思い浮かべる資金調達は融資による借入だと思います。
そして初めから銀行から借りると思う方が多いかもしれませんが、実績や数字的根拠のない創業を銀行は貸してはくれません。
ではどこから借りるかというと、それは「日本政策金融公庫」です。
「日本政策金融公庫」は国から認定を受けた融資を行う機関です。
銀行と比べて起業に挑戦する創業者になるべく支援をしようと積極的に融資を下ろしてくれます。
もちろん無計画な事業には融資をしてくれませんが、しっかりとした事業計画書を提出すればちゃんと融資を受けさせてくれます。
反対に、銀行は実績の無い創業には基本的に融資は下ろしてくれないので、まず最初に借入の申し込みを行うのは日本政策金融公庫に行って、ここで下りなかったら銀行に申し込むという流れになります。
日本政策金融公庫で借りるメリットはいくつかあります。
デメリットとしては申し込みから融資が下りるまでに時間が少しかかります。
しかし創業融資を行う場合はまず日本政策金融公庫を利用しましょう。
他の資金調達方法
今はネットの普及により一般の人でも創業者に共感を覚えたら応援する意味を込めて手軽に投資ができるようになりました。
それが「クラウドファンディング」です。
クラウドファンディングとは自社のサービスを紹介して一般の方から資金を投資してもらい、何かの形でお返しするという手法です。
クラウドファンディングのサービスを提供しているサイトを通して投資してもらいます。
主な有名サイトは以下のサイトになります。
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CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
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Makuake(マクアケ)
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READYFOR(レディーフォー)
他にも色々なサイトがありますので自分に合いそうなサイトを選びましょう。
クラウドファンディングを利用するメリットはいくつかあります。
- 融資ではなく投資なので集めた資金は返却する必要がない
- 投資をしてくれた人は顧客になるので、広告宣伝をかけなくても最初の顧客確保ができる
- 投資してくれた顧客の情報が得られるので何かを宣伝したいときに直接アプローチできる
クラウドファンディングで集めた資金は直接現金で返すわけではありません。
投資金額を設定してその金額に応じた”お返し”を用意してそれを返します。
飲食店ではオープン後のお食事券や、限定料理、限定ドリンクなどが主流ですが、知恵を絞って面白いお返しを用意できればさらに投資してくれる人が集ってくれるでしょう。
このクラウドファンディングを利用する場合特にニッチな業態に資金が集まりやすいです。
ただの普通の居酒屋や喫茶店に投資する人はあまりいません。
今まで大きな金額を集めたお店は「馬刺専門店」や「酒蔵直送の日本酒専門店」など特定の分野において特化した業態が多いです。
特に単価の高い富裕層向けの他では体験出来ないような特別感が味わえるお店に投資が集中しています。
これは投資という行為が比較的お金に余裕がある層が多い事が理由と思われます。
したがって自分が経営するお店が富裕層向けのニッチな業態ならクラウドファンディングは是非、行いましょう。
投資をしてくれた人は最初の顧客
クラウドファンディングで投資をしてくれた人はあなたのお店に興味がある人という事です。
必ずオープンしたら1度は来てくれることでしょう。
これはお店のオープン時において一番重要なそのお店の存在を知っている「認知度」という部分にも関わってきます。
オープン時に宣伝費をかけずに認知度があるという事はかなり有利な条件となります。
そしてその顧客の情報が残るので新しく2店舗目をオープンする時や新しくデリバリーなどの事業を始めるときに直接知らせる事ができるという事です。
顧客に直接アプローチ(営業)を掛けられることは今までの飲食店経営で足りていなかった部分でもありますので顧客情報はとても活用できるということを覚えておきましょう。
まとめ
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資金調達の方法は融資と投資の2種類ある
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融資を受ける場合、銀行よりも日本政策金融公庫に行く
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ニッチな業態や富裕層向けの高単価の業態を考えている場合クラウドファンディングも視野に入れて考える
お金を借りるところは銀行というイメージが一般的にありますが、これ以外にも様々な融資を行っている金融機関があります。
資金繰りが厳しくなってきた時や急な大きな出費の時などを備えて融資を受けられる先を覚えておくことは大事なことです。